質問できる環境なのに、在宅ワークで感じる違和感の正体

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在宅ワークを始めてしばらく経ったある日、ふと気づきました。「今日、誰とも話していない」と。

業務上の連絡はちゃんとしています。チャットで質問すれば、すぐに返事が返ってきます。困ったことがあれば、いつでも聞ける環境です。

それなのに、パソコンを閉じた後に残る静けさが、なんだか妙に重く感じることがありました。

「質問できるから大丈夫」と思っていたはずなのに、この違和感は何なんだろう。そう考えるようになったのは、在宅ワークを始めて数ヶ月が経った頃でした。

ヨウココ

40代後半の主婦。専業主婦歴5年。
不妊治療の費用で貯蓄が減り、在宅ワークを始める。
最初はデータ入力(1か月1,000円)で挫折。
その後、音声チェックの仕事に出会い、現在は音声チェックの方のお世話をするディレクターとして継続中の現役在宅ワーカー。

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「質問できる=孤独じゃない」ではなかった

世間では「在宅ワーク=孤独」とよく言われます。でも、雇用型の在宅ワークをしている私にとって、その言葉にはどこか違和感がありました。

上司もいるし、チームメンバーとも毎日やり取りしている。業務上のサポート体制はしっかりしていて、困ったことがあればすぐに質問できます。

正直に言うと、私は在宅ワークが理由で強い孤独を感じていたわけではありません。

それでも、SNSや知恵袋で「在宅ワークの孤独」について語られている投稿を見ると、なぜか共感してしまう自分がいました。

それでも「在宅ワークの孤独」に共感してしまった理由

Yahoo!知恵袋やSNSには、在宅ワーク主婦の「孤独」に関する投稿がたくさんあります。

「誰とも話さない日が続いて不安になってきた」 「頑張っても誰も見ていない気がする」 「これで本当に大丈夫なのか、確認できる相手がいない」

こうした声を読んでいると、私自身の状況とは少し違うのに、なぜか「わかる」と思ってしまう部分がありました。

そして、在宅ワーク主婦が感じている孤独には、いくつかのフェーズがあることに気づきました。

フェーズ① 大人と「話す」機会がないことへの不安

業務連絡はあります。でも、それは「連絡」であって「会話」ではありません。

「おはようございます、今日もよろしくお願いします」 「確認しました。対応します」 「お疲れ様でした」

こうしたやり取りは毎日あるけれど、名前で呼ばれることもないし、雑談もない。必要なことだけを伝え合う関係は、確かにスムーズだけど、どこか機械的に感じることもありました。

フェーズ② 頑張りが可視化されない感覚

上司はいます。仕事も評価されます。でも、「過程」は見えません。

オフィスなら、頑張っている姿が自然と目に入ります。残業している人、集中して作業している人、困っている人。そういう「過程」が共有されている安心感がありました。

在宅ワークでは、結果だけが評価されます。それはそれで公平なのかもしれませんが、頑張っている過程が誰の目にも触れないことに、静かな虚しさを感じることがありました。

フェーズ③ 相談はできるけど、共有はできない

これが、私にとって一番大きかったかもしれません。

業務上の質問はいつでもできます。「このファイルの場所を教えてください」「この作業の進め方で合っていますか?」そういう質問には、すぐに答えが返ってきます。

でも、「これ、普通なんですかね?」「私だけこう感じてるのかな?」といった、感情にまつわる話はしづらい。業務チャットは、あくまで仕事のためのツールだから。

たとえば、「最近、在宅ワークに慣れすぎて、外に出るのがおっくうになってきた」とか、「子どもが学校に行っている間、一人で黙々と作業していると、このままでいいのかなって思うことがある」とか。

そういう「気持ち」を共有できる場所が、仕事の中にはありませんでした。

フェーズ④ 「このままでいいのか」の正体

キャリアに不安があるわけではありません。生活も回っています。

でも、ふとした瞬間に、「私、このまま家にいるだけで終わってしまうんじゃないか」と感じることがありました。

外の世界では、みんな新しいことに挑戦して、成長して、人と会って、刺激を受けている。そんな気がして、自分だけが取り残されているような感覚になる。

SNSを見ると、同年代の人たちが活躍している投稿が目に入る。それを見て、焦るわけではないけれど、なんとなく心がざわつく。そんな感覚が、たまに顔を出しました。

私は「質問できるから大丈夫」と思って、この違和感を放置していた

振り返ってみると、私は「質問できる環境がある=孤独じゃない」と思い込んでいたのかもしれません。

業務上の困りごとは解決できる。だから、これで十分なはず。そう考えて、この違和感を「気のせい」として片付けようとしていました。

でも、在宅ワークで感じる孤独は、「質問できないこと」だけが原因ではなかったんです。

在宅ワークの孤独は「気持ちを共有する場所がない」ことだったのかもしれません

問題は、「一人で働いていること」でも「質問できないこと」でもなく、気持ちを共有する場所が、仕事の外に存在しない状態だったのかもしれません。

在宅ワークをしている主婦は、「仕事」と「家庭」の間で完結してしまいがちです。

仕事の話は仕事で。家庭の話は家族で。でも、「在宅ワークをしている主婦としての自分」について話せる場所は、意外とありません。

友人に話しても、「在宅ワークいいね、自由で」と言われて終わってしまう。家族に話しても、「仕事できてるなら問題ないでしょ」と返される。

そうすると、この違和感を言葉にする機会がないまま、ただ心の中で抱え続けることになります。

コミュニティは「業務と生活の間」にある場所

私自身は、今のところ特定のコミュニティには参加していません。

ただ、調べていく中で、コミュニティは「孤独な人の避難所」ではなく、仕事と生活のあいだにある”緩衝材”のようなものだと感じるようになりました。

在宅ワーク主婦向けのコミュニティは、仕事の話をする場所でもないし、家庭の愚痴を言う場所でもない。

「在宅ワークをしている主婦」という共通点を持った人たちが、ちょっとした違和感を共有できる場所。そういう存在なのだと理解しました。

「私もそう思ってた」と言ってもらえるだけで、救われることがあります。正解を教えてもらうためではなく、自分の感覚が間違っていなかったと確認できる。それだけで、心が軽くなることがあるのかもしれません。

もし選ぶなら、どんなコミュニティがいいのか

私はまだ参加していないので、実際の経験から語ることはできません。でも、もし選ぶとしたら、こんな基準で選ぶだろうなと思うことがあります。

発言しなくても居ていい場所

「発言しないと意味がない」と思われるコミュニティは、プレッシャーになってしまいます。

時々見ているだけでもいい。そういう緩さがある場所なら、自分のペースで関わることができそうです。

主婦の時間軸で流れている場所

「朝活しましょう」「毎日投稿しましょう」と言われても、主婦には難しい日もあります。

子どもの体調や家庭の事情で、急に時間が取れなくなることもある。そういう「主婦の現実」を前提に動いている場所なら、無理なく続けられそうです。

成長を強要しない場所

「もっと稼ぎましょう」「スキルアップしましょう」と言われると、それはそれでプレッシャーになります。

今のままでいたい人もいるし、少しずつ変わりたい人もいる。そのどちらも否定されない場所がいいなと思います。

コミュニティは、今すぐ必要な人のためのものではない

コミュニティは、今すぐ必要な人のためのものではないと思います。

今、特に困っていないなら、無理に入る必要はありません。

でも、「今の環境で足りないものがはっきりしたときに、選択肢として思い出せる」。それくらいの距離感でいいのだと思います。

もし今、「質問はできるけど、何か物足りない」と感じているなら、その違和感の正体を言葉にしてみるだけでも、少し楽になるかもしれません。

それが、友人との会話でも、日記でも、SNSでの独り言でも。自分の中にある「もやもや」を外に出すだけで、心は少し軽くなります。

まとめ

在宅ワークの孤独は、いつも「つらさ」として現れるわけではありません。

だからこそ、違和感の正体に名前をつけられただけでも、十分なのだと思います。

もし今、「何か物足りない」と感じているなら、それは「質問できないこと」が問題なのではなく、「気持ちを共有する場所がないこと」が原因かもしれません。

無理に解決しようとしなくても、まずはその違和感を認めてあげることから始めてみてはどうでしょうか。

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